ヒアルロニダーゼ阻害活性評価試験

ヒアルロニダーゼ阻害活性評価試験

ヒアルロニダーゼとは

ヒアルロン酸は、関節および真皮表層などに多く存在し、関節の潤滑、皮膚の柔軟化などに関与する物質です。ヒアルロニダーゼはヒアルロン酸を分解することにより、結合組織の再構築における細胞活動の一環を担っていると考えられています。

しかし、一方ではヒアルロニダーゼは炎症時に活性化され、組織の構造を破壊し、炎症系細胞の透過性を亢進させるとも考えられています。 また、花粉症などのアレルギー性鼻炎をはじめとするⅠ型アレルギーでは、花粉などの抗原(アレルゲン)に対する抗体が組織中のマスト細胞(肥満細胞)の表面に結合し、ヒスタミンなどの化学伝達物質がマスト細胞から放出されます。ヒアルロニダーゼはこのヒスタミンの放出に関与しており、アレルギーの発生にも関わっていると考えられています。

試験概要

ヒアルロニダーゼ阻害活性評価試験の画像本試験では、ヒアルロニダーゼとヒアルロン酸の反応を阻害の程度を測定する事によって試験物質の抗炎症作用を評価する事ができます。

また、ヒアルロニダーゼはアレルギーの発生にも深く関わっているため、抗アレルギー作用についても予測する事ができます。

この試験を利用し、化粧品や化粧品原料、化粧品原料となりうる素材(植物、酵母などの微生物、海産物など)の抗炎症作用または抗アレルギー作用について予測することができ、機能性の一端を明らかとすることが可能となります。

測定例

測定例の画像当社開発のエキスA・B・C・Dについて、それぞれ左がヒアルロニダーゼを添加したもの、右が添加していないものです。

ヒアルロニダーゼによる作用で溶液は濃ピンク色(ブランクの左側の色)に発色するため、A・C・Dには強いヒアルロニダーゼ阻害活性が、Bには阻害活性がない事がわかりました。

阻害率の画像





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