美白試験・透明感くすみ関連の試験《肌色に関する理想/悩み/訴求》

美白試験・透明感くすみ関連の試験
《肌色に関する理想/悩み/訴求》

美白にかかわる肌悩みや理想肌ワードには白い肌、すなわちシミやソバカスなどのスポット状のメラニンの集積および、面状のメラニン色素の過多という概念がメインでした。しかし近年では定義づけの難しい、透明感、明るい肌、くすみ、黄ぐすみ、Even Skin Tone、クリアな肌など多種多様な肌の質感が含まれるようになってきています。そのためin vivoの臨床試験ではメラニン関連の試験だけではなく血行血流の鮮やかさ、キメ毛穴シワなどの表面形状、肌荒れの程度を示す保湿試験なども評価項目になりえます。またin vitroの非臨床試験においては、メラニンの合成だでではなく、メラニン前駆体の酸化重合による黒化、メラニンのケラチノサイトへの移送や滞留、排出、そしてメラニンの慢性的な合成の原因となる微弱炎症、そして特にアジアにおいて関心の高い黄ぐすみ(真皮コラーゲンの糖化)、そしてこれら肌質感低下の根本的な原因である酸化ストレスへの対応を探る抗酸化試験など、様々な項目が試験されるようになってきました。





ヒト試験

美白試験・保湿試験・肌改善試験(4週間連用、全項目を網羅的に解析)
連用した化粧品の効果を網羅的に評価。肌色解析(肌の明るさ・赤み・黄み、メラニンIndex、血流Index、ヘモグロビン酸素飽和Index)、VISIA全顔解析(シミ、隠れシミ、茶色いシミ、シワ、キメ、毛穴、紅斑)、ほか


生化学・細胞試験

美白・くすみ検討セット〈メラニン産生|メラニン前駆体DHICA黒化|コラーゲン糖化(カルボニル化)|微弱炎症cox2〉色素細胞によるメラニンの産生や、メラニン前駆体の酸化重合による黒化、メラノサイトを持続的に刺激してシミを固着させる微弱炎症因子cox2活性、黄ぐすみの原因であるコラーゲンの糖化に対する被験物質の効果を検証します。

美容3領域 簡易検討セット美白|抗老化|抗酸化

市場ニーズの高い美白/抗老化/抗酸化 領域で、被験物質の有用性を安価に検討します。チロシナーゼ(メラニン産生)阻害エラスターゼ阻害(抗老化)活性酸素消去能 (抗酸化)の3つをセットにして、化粧品原料などの被験物質を評価。


抗酸化能 検討セット〈O₂-|•OH|過酸化脂質〉

スーパーオキサイドアニオン(O₂-)に対してSOD様活性、ヒドロキシラジカル(•OH)に対してOHラジカル消去能、過酸化脂質(LOOH)に対しては過酸化脂質生成抑制。各活性酸素種(Reactive Oxygen Species, ROS)への抗酸化能をセットで評価。肌のシミ、くすみの原因となるメラニンの生成・黒化、コラーゲンの糖化などのトリガーは活性酸素種です。


遺伝子発現解析

美白遺伝子 検討セット

美白(メラニン)に関連する遺伝子発現を解析。被験物質の効果をセットで検証します。


色素細胞によるメラニン産生 2遺伝子》
チロシナーゼ(メラニン合成関連酵素) Mc1r(メラノサイト刺激ホルモン受容体)

表皮細胞による色素細胞刺激 4遺伝子》
IL-1α(炎症性サイトカイン、色素細胞刺激) エンドセリン-1(メラニン産生促進ペプチド)
COX-2(PGE2産生酵素、色素細胞刺激) MIF(マクロファージ遊走阻止因子、色素細胞刺激)

表皮細胞によるメラニン滞留 2遺伝子》
PAR-2(メラニン抱え込み因子) SCF(PAR-2産生因子)

参考:紫外線や活性酸素種によるくすみ・色素沈着(シミ)メカニズム (ケラチノサイトやメラノサイトを仲介)

※美白試験コラム
美白への回帰、2生体防御機構、3美白研究テーマ